今回は購入品じゃないです。TCLの気になるモニターのクラファンがやってるみたいで、とんでもない57インチ8K2K?スーパーウルトラワイドモニターと27インチ4Kモニターについて。8月発売予定のこの2つのTCLのモニターの紹介と動画後半はTCLの他のMiniLEDモニターもね、あるのでそちらをちょっと紹介しようと思います。ちなみにクラファンのモニター台数にはそれぞれ限りがあるみたいなので、早いもの勝ちですね。
GREEN FUNDINGサイトリンク:https://greenfunding.jp/tcljapan/projects/8852
このクラウドファンディングは、GREEN FUNDINGさんで行われています。まだ世に出ていない製品を支援することで、少し割引された価格で手に入るし何か良さげな製品を見つけるのも楽しかったりするんですよね。
TCLとは
まずTCLについて簡単に説明。TCLは中国発祥の企業です。TCLといえばテレビが有名でしょう。世界シェアトップクラスみたいです。そんなTCL、テレビだけじゃなくて他の家電もこんな感じで取り扱っていて、その中にモニターもあります。
TCL公式サイト:https://www.tcl.com/jp/ja
MiniLEDモニター
TCLのテレビとモニターはMiniLEDをメインに製造しています。MiniLEDは従来の液晶のバックライト用LEDが大きめなのに対して、それよりも小さいLEDを採用。さらにそれをそれぞれの領域に分けて、明るさを制御することで明るいところは明るく、暗いところはLEDを消して暗くすることによって有機ELに近い黒表現と明るさの表現を際立たせる事ができるもの。

ただし、有機ELは画面を構成するドットひとつひとつが点灯と消灯をするのに対し、MiniLEDはあくまでバックライトとしてのLEDを点灯・消灯させる方式。なので対象の際の部分で若干の光の滲みが多少なりとも発生してしまう。有機ELに近いと言ったのはそのためだ
でMiniLEDの特徴をざっくりと…
メリット | デメリット |
・焼つきがない ・輝度が高い ・有機ELに近い黒表現が可能 | ・発熱しやすい ・価格は高め ・応答速度は劣る |
こんな感じの特徴を持っていて、もちろんもっと細かくあるだろうけど大まかにこんな感じ。個人的に黒表現が有機ELより劣ると言っても、従来の液晶モニターよりは圧倒的に黒に強い。さらに明るさは有機EL以上ということでかなり気になってるジャンルのモニターになってます。
高コントラストによってHDRの表現が圧倒的になると思ってるので本当に欲しい。
量子ドット(QD:Quantum Dot)採用
最近のハイエンドモニターはほぼほぼ採用している量子ドット。QD-OLEDとかQD-MiniLEDのQDの部分です。Quantum Dotの略で、この技術を使用しているモニターは使用していないモニターに比べて発色が鮮やかで広色域に対応できる。

QDフィルムを通してモニターの光を見ることで、3原色の発色が良くなるというもの。今までのモニターは青色の発色が強く、赤や緑が弱い傾向があったけどそれを克服するため採用しているんですね。
この技術の採用によって、DCI-P3カバー率が57インチモデルは98%を達成しているとのこと。色の表現も10.7億色を実現していて、より画質にこだわったモニターが製造できるようになっているみたいです。調べながら余計に欲しくなってしまっています…。
新モニター2種登場
でそんなTCLから、量子ドットMiniLEDモニターが2種類登場します。QD-MiniLEDの強みである広い色域と高コントラスト。臨場感のある映像体験をもたらしてくれるであろうTCLの新モニターのスペックがこちら。

スペック
モデル | 57R94 | 27R94 |
タイプ | 量子ドットMiniLED | 量子ドットMiniLED |
パネル | FastHVA | FastHVA |
サイズ | 57インチ | 27インチ |
バックライト方式 | 直下式LED部分駆動 | 直下式LED部分駆動 |
ローカルディミングゾーン | 2304ゾーン | 2304ゾーン |
解像度 | 7680×2160 | 3840×2160 |
アスペクト比 | 32:9 | 16:9 |
湾曲 | R1000 | – |
リフレッシュレート | 120Hz | 165Hz |
応答速度 | 1ms(GtoG) | 1ms(GtoG) |
画面寸法 | 幅1313.9mm×高さ426.5mm | 幅596.7mm×高さ335.6mm |
輝度 | 1000cd/㎡(サイトでは1200) | 1400cd/㎡ |
色域 | sRGB:99%、DCI-P3:98% | sRGB:99%、DCI-P3:95% |
コントラスト比 | 3000:1 | 3300:1 |
最大表示色 | 約10.7億色 | 約10.7億色 |
表面処理 | 非光沢(ノングレア) | 非光沢(ノングレア) |
この2種類がハイパフォーマンスモデルとして登場するみたいです。サイズとか形状によって違う部分を水色で表示してます。
57R94
57インチの方は8K2Kって言って良いのかな?デュアルUHD(7680×2160)…もうとんでもない解像度。これほどのサイズのモニターに発色をより良くする量子ドットとMiniLEDを組み合わせて画質を追求。MiniLEDの特徴でもあるローカルディミングのゾーンは2304ゾーン。光り方を制御して暗いところはより暗く、明るいところはより明るく見せる事ができる領域が今までのモデルよりも細かく増えて、映像を最高の品質で楽しめそう。27インチモデルと比較して輝度とコントラスト比、あとはリフレッシュレートが劣る。ただこのサイズのモニターを検討する人ってもうゲームとかはあまりやらなくてクリエイティブな仕事や作業をする人が多い気はする。なので、リフレッシュレートに関しては120Hz出てれば十分な気はします。
ただこれゲームじゃないとしてもPCの負荷がヤバそうですよね…、だってデュアルUHD・4K2枚分の解像度ですよ?そして負荷もだけど価格もヤバい。余裕で30万超え。クラファンの早期割引が適用されていてこれなんで、定価は40万くらいでしょ…?ちょっと現実的じゃないですね。でもね、ロマンはある。この画素数に32:9のスーパーウルトラワイドで、湾曲は1000R。普通の人はまず必要ないサイズとワイド感だけど、これってレースシムやってる人には最高じゃないかと思います。僕も一応筐体あるんで、ちょっと気になってるんです。でもシミュレーター専用としてこれを選ぶのは勿体無いよね…。
結局32:9表示で1つのコンテンツを表示する場合は、そのコンテンツが32:9に対応している必要がある。じゃないと両端に黒い帯が出ることになります。なので自分の使用環境に本当に必要か見極める必要はあるね。
この57インチモデルよりは他社で出てる5K2Kの40インチ前後のモニターの方が、コスパも機能的にも幸せになれる気がすると僕は思う。そっちが安いとは言ってない。
ただ27インチの方はね〜ちょっと欲しくなるね。クラファンの割引適用で11万円くらいです。アスペクト比は16:9で普通のワイドモニターなんだけど、4Kで量子ドットのMiniLED採用モニター。さっきも言ったけど安いとは言わないよ?でも気になってるMiniLEDのモニターを少し割引した状態で購入できるならこのタイミングがベストな気がしています。
搭載機能
次は搭載されている機能。それがこちら…。
モデル | 57R94 | 27R94 |
MiniLED | ◯ | ◯ |
広色域 | ◯ | ◯ |
量子ドット | ◯ | ◯ |
HDR対応 | Display HDR1000 | Display HDR1400 |
Pantone | – | – |
FreeSync | FreeSync Premium | FreeSync Premium |
ブルーライト軽減モード | ◯ | ◯ |
PIP/PBP | ◯/◯ | ◯/◯ |
KVM | ◯ | ◯ |
ケンジントン | ◯ | ◯ |
ここもまぁしっかりと最近のツボを押さえている感じではある。
Display HDR
HDRの1000と1400。どれくらい映像の印象が変わってくるのか試してみたいです。HDR1000でも十分な表現が可能なはずだから気になるね。やっぱりHDRで映像のメリハリが強調されるし、MiniLEDとめちゃめちゃ相性が良い機能なんだよ。それがローカルディミングゾーンが今までより細かくなった最新モニターでどれくらい素晴らしい体験を提供してくれるか期待です。
輝度に関して、57インチモデルのピーク輝度が公式サイトは1200nits、クラファンサイトの説明では1000nitsとちょっと違ってるんでどっちが正しいのかというのがある…。ただ27インチの輝度は公式サイトではなくクラファンサイトの1400nitsが正しいみたいなんで、おそらく57インチは1000nitsが正しいんじゃないかと思います。
モニター介してデバイス接続
KVMっていうモニターを介して、USBでPC2台とマウス・キーボードを接続することで一括で操作できる機能があるみたい。けどこの機能を搭載したモニター使ったことないからいまいちピンときてないです。でもすごく気になってはいる。
PIP/PBP対応
PIPとPBPに両モデルとも対応はしているけど、使うとしたら現実的に57インチモデルじゃないと見づらいと思う。27インチじゃちょっと画面小さ過ぎるかな?57インチモデルなら16:9の画面を二つ並べれるはずなんで、作業効率爆上がりしそうな感じはするね。
Free Sync Premium
FreeSyncもPremiumが採用されています。FreeSyncはAMDが開発したVRR機能(可変リフレッシュレート)の事。FreeSyncにもこんな感じで種類がある。

ちなみに可変リフレッシュレートは、PCの出力するフレームレートとモニターのリフレッシュレートがズレると映像がカクついたり、映像が裂けたような現象が出ることがある。それを軽減すべくフレームレートとリフレッシュレートを同期させて誤差を少なくすることによって先ほどの症状を軽減できるというものです。あるとプレイ中の不快な画面出力を極力減らせるんで、搭載されているのはありがたいですね。
新型はPantone認証なし
ちなみに、旧型の27インチの方はPantone認証付き。新型にないのは何か理由があるのかな?まぁ良いんですけど。ちなみにPantoneは世界中で使われている色見本帳、これね?この色に対応している認証を取得しているかどうかってだけです。デザイン関係の仕事で使うならこの認証は必要そうだけど…今回のモニターはPantone認証なしとなってます。
映像端子など
はい続いて映像端子。両機種の映像端子周りはこんな感じ。
モデル | 57R94 | 27R94 |
HDMI | HDMI2.1×2(7680×2160=120Hz) | HDMI2.1×2(3480×2160=165Hz) |
DisplayPort | DP1.4×1(7680×2160=120Hz) | DP1.4×1(3480×2160=165Hz) |
HDCP | HDCP2.2(DP/HDMI/Type-C) | “ |
USB-C | Type-C (DP1.4/USB2.0/90W給電/KVM) | “ |
USB-A | Type-A×4(USB3.0) | Type-A×2(USB3.0) |
USB-B | Type-B×1(KVM) | “ |
ヘッドホン出力 | 3.5mmステレオミニジャック×1 | “ |
スピーカー | 10W×2 | 3W×2 |
電源タイプ | 内蔵 | ACアダプター |
HDMI2.1対応
HDMIは2.1に対応しているので、PS5でVRRを有効にしたい場合はこのモニターも選択肢に入ってくるのではないでしょうか?ただし27インチの方ね?32:9なんてPS5側が対応してないんで。57インチは無理ね。
DisplayPort1.4対応
DPも1.4に対応していて、1.4は4Kなら240Hzまで出力可能。これなら十分でしょう。最近出てる360Hzとか500Hzとかってほんとに要るの?って思うんだけどどうなの?そこまで出す意味がわからないんだけど…。と思うのは僕だけなのか?
HDCP2.2対応
HDCPにも対応しているようです。これは「High-Bandwidth Digital Content Protection」の略。インテルが開発した暗号化技術で、デジタルコンテンツを暗号化。著作権付きの映像や音声情報を保護するものらしいです。機器がこれに未対応だと画質が低価したり再生できなかったりするみたいなんですが、このモニターならそこら辺は気にせず使えるということになります。
USB端子による拡張性
USB端子は57インチの方が多いけど、27インチでも十分。まぁ可能なら同じ端子数にして欲しいけど、差別化の観点から仕方ないのかなとも思う。
USB-Cはケーブル1本で映像出力から給電、USB2.0とKVMにまで対応。さすがのType-Cだ。でもどうせならThunderbolt4とかに対応してればもっと印象が良かったかなとは思う。
あとはデータ転送やマウス・キーボードなどのデバイス関係を繋げる事ができるType-AにKVM用のType-Bも1つ装備。やっぱりUSB端子による拡張性はあると便利に感じるんだろうなと感じてて、こういうモニター欲しいなって思っちゃう。
その他の装備
あとは3.5mmのステレオミニジャック。スピーカーも内蔵されていて57インチモデルは10Wが2発で27インチは3Wが2発。これも流石にサイズが違うと音の違いも感じるはずなので気になってます。
電源は57インチはACアダプターが内蔵されていて、27インチはACアダプターが別体式になっている。個人的には内蔵式が物が少なくて良いかなと思うけど、内蔵される分重くもなるのでこれは人によるかな?
SkeiStyle的には…
はいとまぁ見てきましたが、個人的には両モデルともにもちろん気になってます。やっぱり32:9表示ができる57インチは魅力的。レースシムでモニター1枚で完結できそうなところがかなりポイント高い。ゲームの圧倒的迫力は体験してみたいし、圧倒的な作業領域の広さも良さげ。ただやっぱり高いよね?
価格と性能で見れば27インチならギリギリまだ手が出そうな範囲かな、というのが詳細を見てきた印象だ。ぶっちゃけゲームだけなら27インチで十分ではあるのよね。しかも4Kで、DPIだけで見るなら27インチの方が数値は高くなる。DPIっていうのは画素密度ね?これが高いと画面がより鮮明に見える。画素数高くて画面が小さい方が画素密度は高くなるので、このDPIっていう数値も気にしてモニターを見ると面白いかも。
TCLモニター一覧
はい、ここからはTCLで展開されているモニターを見ていきましょう。一覧で出していきます。
27インチモデル
27R73Q![]() | 27G64![]() |
QD-MiniLED · 1100+ Local Dimming Zones · HDR 1600 · QHD (2560*1440) 240Hz · 1ms (GTG) · FreeSync & G-SYNC Compatible · VESA Certificated Display HDR 1400 · Low Blue Light Mode | QD-MiniLED · Precise Dimming 180 Zones · HDR 600nits · QHD (2560*1440) 180Hz · 1ms (GTG) · FreeSync & G-SYNC Compatible · Rheinland Low Blue Light Certification |
27R83U![]() | 27G74![]() |
QD-MiniLED · 1100+ Local Dimming Zones · HDR 1600 · 4K UHD(3480*2160) 160Hz · 1ms (GTG) · FreeSync & G-SYNC Compatible · 90W Type-C Features · VESA Certificated Display HDR 1400 · Rheinland Low Blue Certification · Pantone Validated Certification | QD-MiniLED · Precise Dimming 180 Zones · HDR 600 nits · 4K UHD(3840*2160) 60Hz · 4ms (GtoG) · VRR=HDMI/DP: 3840×2160 @48Hz~60Hz · Full Functional Type-C with USB · Rheinland Low Blue Light Certification |
全てのスペックを載せると、ものすごく見づらくなるんで一覧でざっくりと載せています。詳細が気になった方はTCLの公式サイトを概要欄に貼り付けておきますので、ぜひ一度ご確認ください!
QD-MiniLEDを採用しているのは変わらず、4Kと2Kに分かれています。リフレッシュレートも違うけど、やっぱりローカルディミングゾーンの違いが大きいかな?やっぱり有機ELに近い表現を望んでいるなら、ゾーン数の多い27R83Uか27R73Qが選択肢になってくる。それか今後販売される、今回紹介した27R94がベスト。改めて見てもローカルディミングゾーンの数が圧倒的ですね(27R94は2304 Zone)。
30インチ台モデル
32G64![]() | 32R84![]() | 34R83Q![]() |
QD-MiniLED · Precise Dimming Series 336 Zones · HDR 600nits · QHD (2560*1440) 180Hz · 1ms (GTG) · FreeSync & G-SYNC Compatible · Rheinland Flicker-Free & Low Blue Light | QD-MiniLED · Precise Dimming Series 1400 Zones · DisplayHDR1400 · 4K UHD(3840*2160)165Hz · 1ms GtG · FreeSync & G-SYNC Compatible · 90W type-C · Rheinland Flicker-Free & Low Blue Light | QD-MiniLED(1500R) · 1100+ Local Dimming Zones · HDR 1600 · VESA Certificated Display HDR 1400 · UWQHD(3440*1440) 170Hz · 1ms (GTG) · FreeSync & G-SYNC Compatible · 90W Type-C Features · Rheinland Low Blue Certification · Pantone Validated Certification |
30インチシリーズはQHDに4K、UWQHDと3種類あります。全て量子ドット採用で応答速度は1ms。FreeSyncに対応となっています。
ただ32G64に関してはUSB端子が搭載されていないので、USBドックのような使い方はできない。あとディミングゾーンが336と他の2つと比べてかなり少ないので、光の滲みが目立つだろうと思います。ただ安いんだけどね…。
24、25インチモデル
25G64![]() | 24G54![]() | 25G54![]() |
QD-MiniLED · Precise Dimming Series 180 Zones · HDR 600nits · FHD(1920*1080)300Hz · 1ms (GTG) · FreeSync & G-SYNC Compatible · Rheinland Low Blue Light Certification · Fast IPS panel | MiniLED · Precise Dimming Series 84 Zones · 450nits Peak Brightness · DisplayHDR400 · FHD(1920*1080)100Hz · 5ms (GTG) · Rheinland Flicker-Free & Low Blue Light · IPS panel | MiniLED · Precise Dimming Series 84 Zones · 450nits Peak Brightness · DisplayHDR400 · FHD(1920*1080)144Hz · 5ms (GTG) · Rheinland Flicker-Free & Low Blue Light · IPS panel |
このシリーズはフルHDのモニターとなります。24G54と25G54はMiniLEDのみで、LEDのディミングゾーンの数も84とかなり少ないです。応答速度も5msと他と比べて遅いので、この中で買うなら25G64がいいと思います。安くないですしね。
この3モデルはIPSパネルを採用しているので、どうしてもIPSが良い人はこちらを選択する他ないでしょう。